2018年09月28日

日本鳥学会2018年度大会に出展しました!

9月14日(金)から17日(月・祝)まで、新潟大学で開催された日本鳥学会2018年度大会の展示販売ブースに出展しました!
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これまで保護や研究に携わる部署のスタッフが研究発表で参加することはありましたが、販売出版の部署がブース出展するのは今回が初めて。
販売だけでなく、日本野鳥の会の活動の普及、鳥類研究者とのネットワークづくり、鳥類研究の最新の動向を知るのも今回の参加目的です。

ブースでは当会発行のストリクスや自然保護資料集の他、当会の活動関連である、オオジシギや風力発電、カンムリウミスズメ、シマフクロウの商品を中心に販売させていただきました。
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物販ブースには、当会でもお世話になっている野鳥図鑑画家の谷口高司さん、粘土の羽根でお馴染みの栃木屋工房さん、トリの市出展作家の野鳥生活さんと包み屋さんも出展されていました。
他にも、研究に使用する発信機などの調査機器や、専門書などの書籍ブースもありました。

鳥学会には研究者から大学で研究をする学生、さらに部活や個人で野鳥の調査をしている小中学生まで、様々な方が参加しています。
大会は学会員でなくても、野鳥の研究をしていなくても、誰でも参加できます。
日本野鳥の会のいくつかの支部の方々も、発表やオーディエンスで参加されていました。

参加者の皆さん…野鳥柄の服を着ている方の多いこと!
世界で活躍されている方も多いので、海外の野鳥柄グッズを持っている方も多かったです。
マニアックなジシギ図鑑Tシャツにも興味を持っていただけました。
ブースに来てくださった若い学生さんには、風力発電と野鳥の関係を知っていただく機会にもなったようで嬉しかったです。

最終日は会場を朱鷺メッセに変えて、公開シンポジウム『トキの放鳥から10年:再導入による希少鳥類の保全』が開催され、こちらでも販売ブースを出させていただきました。
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※この写真は開場直後のもので、決して人が少なかったわけではありません…。

展示販売ブースでは、皆さんお気に入りを求めるだけでなく、説明に熱心に聞き入る姿や野鳥話に花を咲かせる姿、議論をする姿が見られました。
普段出展しているイベントとは雰囲気の違う、新鮮さと緊張感があった学会での出展。
出会いあり、学びありの4日間でした。
ブースを訪れてくださった皆さま、ありがとうございました!
ちなみに来年度の大会は東京で開催のようです。

以上、スタッフHでした。
posted by Wild Bird at 13:10| イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月11日

8月25日開催「みんなの知らないツバメ講座」

つばめのねぐら入りもピークを終え、
30度を超える猛暑日が続いた8月も終わりました。
そんな最中、バードショップでは「みんなの知らないツバメ講座」を実施しました!

身近な渡り鳥であるツバメ。よく観察すればするほど
「どうしてこんなに早く飛ぶのだろう」「作られた巣は何回つかえるのかな」
「いつまで日本にいるの?」…といった素朴な疑問がでてきます。
これらは講座の中で参加者から実際に出た質問ですが、
ツバメの子育て時期になると、当会にも毎年ツバメに関する
さまざまな内容の問い合わせが寄せられてきます。

今回の講座では、身近でありながら謎多きツバメをより知ってもらうため、
プロのカメラマンであり、バードウォッチャーであり、調査研究も行うツバメ専門家の
佐藤信敏さんを講師にお招きしました。

講座では、カメラマンならではのオリジナル・ツバメ映像を
フル活用していただきました。ここでは、講座の様子を一部ご紹介します。

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冒頭では、ツバメの渡りルートや時期など基礎知識をおさらい。
図鑑などで予習したと思われる方は、うんうんとうなずきながら聴いていました。
続けてさらに深くツバメの生態を考察するため、動画を交えての解説が始まりました。
特に皆さんの目をひいたのは、野鳥の飛翔シーンをずらっと並べた比較動画です。

小鳥、猛禽、水鳥など、大小さまざまな鳥の飛ぶ姿をスローモーションにして
横に並べてみると、他の鳥と比べて2つ大きな特徴があることがわかります。
1つ目は、ツバメが翼で円を描くように動かしていること、
2つ目はゆっくりと羽ばたいていること!

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ツバメの飛行速度を飛行力学の観点で算出すると、
翼面荷重が小さく大きな翼を持っているため、
他の鳥と比べて特別に飛行速度が速くないそうです。

にもかかわらず、実際のツバメが速く飛べるのはどうして?

それは、羽ばたきのタイミングや姿勢を工夫して空気抵抗を少なくしているから‥
と、きれいなツバメの飛翔写真で解説してくれました。納得!

続けては、ツバメのさまざまな表情を紹介してもらいます。
巣作りするツバメ、餌をとるツバメ、なかには喧嘩をするツバメのシーンも。
子育てするツバメでは、調査で撮影した巣の定点カメラを高速再生。
巣が作られてからヒナが生まれ、大きく育ち巣からあふれるまで
成長する様子は圧巻で、感動的でした。

講座の後半は、佐藤さんが現在携わっているツバメの研究を紹介していただきました。
2011年3月11日に発生した東北地震後、津波と放射線漏れの
被害が大きかった地域では、避難した人々の人家や建物が取り残された
状況をニュースなどで知った方も多いでしょう。

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これらの地域は、それまで人家に巣を作りにきていたツバメも
飛来していた場所です。しかし、今ではその姿も少なくなっているそうです。

ツバメが人家に巣をつくる理由は、カラスなどの天敵から身を守るためといわれています。
そのため、人の気配がなくなった家に巣をつくる戦略がとれません。
この数年でその状況は進み、人と離れたツバメたちの中には
“野鳥“らしく人を警戒する様子も見られるようになったといいます。

軒下にツバメが巣をつくる、そんな光景が人とツバメの
歴史の中で築かれたものと感じさせられるお話でした。

講座の最後は、各地のツバメのねぐら入りを記録した
音楽つきの映像を鑑賞し、講座は終わりました。

講座が終わった後も、参加者の皆さんからの質問を
受けていただいた佐藤さん、ありがとうございました。

以上、スタッフFでした。
posted by Wild Bird at 16:38| イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月28日

新人スタッフとチュウヒ調査

こんにちは。
今年の春から働き始めました スタッフMKです!よろしくお願いします。
さっそくですが、やっと職場の雰囲気に慣れてきたこの頃…
新人研修として
日本野鳥の会自然保護事業の一端を体験し、さらなる理解を深めるために
7月某日、北海道のサロベツ湿原 チュウヒ繁殖・生息調査の補助に行ってきました。

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当会では平成19年度より、絶滅の恐れのある種(レッドデータ種)の現状について情報を収集するとともに、従来からあまりデータのない特定種の生息分布や繁殖状況、生息環境等に関して、調査を進めています。
この特定種としてチュウヒの情報収集と調査を行なっています。
チュウヒは以前絶滅危惧U類の鳥でしたが、2006年12月に発表された環境省のレッドデータリストでは絶滅危惧TB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)となり、近年はさらに生息状況が悪化したとされています。
チュウヒってどんな鳥?
https://www.wbsj.org/activity/conservation/endangered-species/cs_hog/cs_whatis/

チュウヒの繁殖環境を明らかにし、生息環境保全の基礎資料を作成するために、予め現地の方がつけた定点から望遠鏡や双眼鏡を用いて展望台などから静かに観察。チュウヒには内緒で見るので、こっそりです。

初めて観察するチュウヒ。他のタカ類より大きめな翼を持つ凛々しさに対し顔立ちはかわいらしいものでした。
双眼鏡を使い注意深く観察をしていると、さすがの視力から、超遠距離にもかかわらずこちらを完全に把握され目が合います。(もちろん影響の少ない距離を置いてます)
今思い返すと気のせいだったかもしれません。アイドルのコンサートで目が合ったとはしゃいでも、アイドル本人は認識していないあの現象のようです。

そしてチュウヒの特徴のひとつ、横顔はタカに似ているのですが、正面から見た顔がまるでフクロウのように平らでかわいい。どうやらそのお顔のお陰で耳が良いとも言われています。

観察ポイントは主にチュウヒの行動です。
例えば飛び方、餌を探しているとき上昇気流に乗りほとんど羽ばたかずグライドし顔は真下を見て低空飛行する姿や、餌を得たあと餌を掴んだ足がぷらーんと出ていて前を向いてまっすぐ飛んでいる姿など見逃さないようにしました。それを追えばメスにたどり着き、メスを追えば巣がわかります。

メスは巣から少し離れたポイントで(特定を防ぐために)見張りを続け、オスは狩りに出かけています。
捕ってきたネズミなどの餌はメスに合図をしたのち上空から投げ空中キャッチ!
それが一瞬の出来事にもかかわらずとてもダイナミックなものに写りました。
息をぴったり合わせて餌渡し。夫婦愛を感じます…

このように繁殖や行動を調べ、地域によって生息場所の状況が違うチュウヒがどのような環境を好むのかを明らかにしなければなりません。
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↗これは望遠鏡(60倍)越しにスマートフォンで撮影したチュウヒのメスです!
同じ場所に20分ほどまったく動かず留まっていました。(このあとオスがきて一緒にどこかへ飛んでいきました)

我々はだいたい朝5時くらいからお昼の1時過ぎまで、観察をしました。
ずっとチュウヒが飛び続けているわけではなく、7~8時間のうち多くて20回くらい会えるペースです。場所や天候によっては一度も現れないことも。
一瞬たりとも休めずひたすら探しましたので、初めて調査をした私でさえ4日目、5日目には瞳に付いたホコリくらいのサイズのチュウヒを見つけることができるようになり、暫く追っては記録を繰り返し続けました。

狭い場所で身動きもせず同じことを何日も続けたせいか帰るころには足腰がバキバキでした。
しかしまた、来年もチュウヒが同じ場所で暮らせますように
私はグッズ販売のお仕事ですが北海道サロベツ湿地で見た豊かな自然を思い出すと
再び自分の仕事のやりがいを感じれる、そんな貴重な体験ができました。

次にどこかでまたチュウヒを見かけたらきっとすぐチュウヒがわかると思います。



posted by Wild Bird at 13:48| スタッフの活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする