それは突然のこと…。
ゴールデンウィーク前、事務所デスクで仕事をしていると、
突然ポンっと上司から資料を渡され、「これ、行ってきな。」
「ん??えっ…!?」
普段、販売出版グループで経理を担当している私スタッフH。
うろたえる私に、ニコニコしながら「予定、大丈夫でしょ?」と。
“調査の人手が足りない”とのことで、急遽、保全プロジェクト推進室の調査に参加することに。
調査地は伊豆諸島、神津島村の恩馳島と新島村の地内島という小さな無人島。
調査に参加するワクワクと、洋上調査経験がないことの不安を抱え、いざ。
初日、お昼頃に神津島へ到着し、調査に備えて早めに就寝…💤
そう、洋上調査は夜中なのです。
夜明け前、深夜1時半に起床(普段は寝る時間…)、2時過ぎに漁船に乗り込み出港!
調査開始地点に来たら船の甲板に出てカウントを始めます。
揺れる船の甲板、安全のためライフジャケットを着用し、腰には命綱。
記録を任された私は、左手にGPS、右手に調査用紙(防水)と鉛筆を持ち、首には一眼レフ。
(↑カウントする保全PJスタッフ。日中は半袖で過ごせても夜の海は寒いので全身しっかり防寒)
座っていても浮きそうになる船の揺れ。
鳴り響く船のエンジン音。
その音に紛れ、暗い海上から聞こえるカンムリの鳴き声。
足を踏ん張り、先輩の声に耳をすまし、GPS、時計、記録用紙に目を走らせ、記録、記録、記録…!
島を2周したあたりでようやく慣れてくると、海上には巣立ったヒナの姿が…!
おおっ!ふわふわの羽でまるっとした白黒の小さなヒナ。
ちょっとした波にも負けそうな小さな身体で、洋上で生きるとはなんともたくましい…。
今回、地内島の調査は荒天☔のため実施することはできませんでしたが、
恩馳島の調査では過去最多の個体数を確認することができました!
詳しくはカンムリウミスズメ保護活動のブログを↓
http://kanmuriumisuzume.seesaa.net/article/449819523.html
(↑新緑はきれいだが、あいにくの雨模様で景色が真っ白の新島。石山展望台からぼんやり見えるお隣の式根島。晴れていればその先に神津島が見えたはず…)
さてさて、調査から帰った私が翌日出勤すると皆から同じ質問を浴びせられます。
「船、酔わなかった??」
「大変でしたけど酔いませんでした。」ケロッとしている私に上司が一言。
「つまらない。」(いつもハプニングを期待している上司…)
でも実は、前日まで両足太ももが筋肉痛で歩くのが痛くて痛くて…笑
少し波があったのもあり、走る船上は、歩こうにも右へ左へよったよた。
筋肉痛は転ばないよう、浮かないよう、ずっと足を踏ん張っていたせい。
船上で作業をする漁師ってすごいですね。
毎日デスクで電卓をたたき、PCモニターとにらめっこし、通販の電話をとっていた私。
突然、当会の大きなプロジェクトにかかわり、なんだかすごい調査を経験できました。
以上、スタッフHでした。